給与計算をエクセルや自前のシステムで回している方向けのページです。
2027年(令和9年)1月1日以後に支払う給与から、源泉徴収税額表が「令和9年分」に変わります。月額表で税額が0円になる上限(甲欄・扶養0人)は、105,000円未満から111,000円未満に上がりました。
国税庁のエクセルは印刷向けの横長の形なので、プログラムで読み取って「1行1データ」の縦長の表にし、令和8年分の税額と差額を横に並べました。12月のうちに給与ソフトやエクセルの設定を見直すときに使ってください。
- 月額表:表の行229行×甲0〜7人・乙(ほかに740,000円以上の金額ちょうどの行と計算式の行)
- 日額表:表の行204行×甲0〜7人・乙・丙(同じく計算式の行つき)
- 賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表:173行
- 令和8年分の値と差額の列つき。エクセルには XLOOKUP 用の横長シートも入れています
- 時点:2026年10月31日に国税庁のサイトから取得
- 文字コード:UTF-8(BOM付き)。エクセルでそのまま開けます
いつから令和9年分の表を使うか
2027年1月1日以後に支払うべき給与からです。国税庁のQ&Aに、源泉徴収税額表の改正は令和9年1月1日に施行され、同日以後に支払うべき給与について適用されると書かれています。
2026年12月に払う給与は、令和8年分の表のままです。基準は「いつの分の給与か」ではなく「いつ支払うべき給与か」なので、12月分を1月に払う会社は気をつけてください。
なお、令和8年分は2026年12月に行う年末調整で、引上げ後の基礎控除などで1年分の税額を計算し、改正前の表で計算した源泉徴収税額との精算をします(同じQ&AのQ1-1)。
防衛特別所得税について
令和9年分の表の税額には、防衛特別所得税相当額と復興特別所得税相当額が含まれています(税額表の表紙)。令和8年分の表は所得税と復興特別所得税でした。
国税庁の「源泉所得税の改正のあらまし」によると、改正の前(復興特別所得税2.1%)と後(防衛特別所得税1%+復興特別所得税1.1%)とで合計の税率2.1%は変わらないので、源泉徴収税額の計算方法は変わりません。税額表の数字をそのまま使えば足ります。
何が変わったか:税額が0円になる上限
基礎控除の引上げと給与所得控除の最低保障額の引上げにあわせて、表全体の税額が見直されました。いちばん分かりやすいのが「この金額未満なら税額0円」のラインです。
| 扶養親族等の数 | 月額表 令和8年分 | 月額表 令和9年分 | 日額表 令和8年分 | 日額表 令和9年分 |
|---|---|---|---|---|
| 0人 | 105,000 | 111,000 | 3,500 | 3,700 |
| 1人 | 137,000 | 143,000 | 4,500 | 4,800 |
| 2人 | 171,000 | 177,000 | 5,700 | 5,900 |
| 3人 | 217,000 | 221,000 | 7,200 | 7,400 |
| 4人 | 263,000 | 266,000 | 8,700 | 8,900 |
| 5人 | 308,000 | 311,000 | 10,200 | 10,400 |
| 6人 | 347,000 | 350,000 | 11,500 | 11,700 |
| 7人 | 386,000 | 389,000 | 12,900 | 13,000 |
賞与は、前月の社会保険料等控除後の給与等の金額がこの金額未満なら、算出率が0%です。
| 扶養親族等の数 | 令和8年分(千円) | 令和9年分(千円) |
|---|---|---|
| 0人 | 82 | 87 |
| 1人 | 107 | 112 |
| 2人 | 143 | 147 |
| 3人 | 181 | 185 |
| 4人 | 218 | 222 |
| 5人 | 251 | 255 |
| 6人 | 284 | 287 |
| 7人以上 | 317 | 320 |
月額表の乙欄は、111,000円未満の行が「その月の社会保険料等控除後の給与等の金額の3.063%」です。日額表の乙欄も3,700円未満が3.063%です。
月額表:よくある金額で比べる
社会保険料等を引いたあとの給与の金額ごとに、甲欄(扶養0〜2人)と乙欄を並べました。
| 社会保険料等控除後の給与等の金額 | 欄 | 令和8年分(円) | 令和9年分(円) | 差額(円) |
|---|---|---|---|---|
| 149,000〜151,000円未満 | 甲0人 | 2,420 | 2,080 | -340 |
| 149,000〜151,000円未満 | 甲1人 | 810 | 470 | -340 |
| 149,000〜151,000円未満 | 甲2人 | 0 | 0 | 0 |
| 149,000〜151,000円未満 | 乙 | 8,300 | 8,100 | -200 |
| 199,000〜201,000円未満 | 甲0人 | 4,340 | 4,170 | -170 |
| 199,000〜201,000円未満 | 甲1人 | 2,730 | 2,550 | -180 |
| 199,000〜201,000円未満 | 甲2人 | 1,100 | 940 | -160 |
| 199,000〜201,000円未満 | 乙 | 19,700 | 19,200 | -500 |
| 248,000〜251,000円未満 | 甲0人 | 6,110 | 5,940 | -170 |
| 248,000〜251,000円未満 | 甲1人 | 4,490 | 4,320 | -170 |
| 248,000〜251,000円未満 | 甲2人 | 2,880 | 2,710 | -170 |
| 248,000〜251,000円未満 | 乙 | 35,500 | 35,200 | -300 |
| 299,000〜302,000円未満 | 甲0人 | 7,930 | 7,760 | -170 |
| 299,000〜302,000円未満 | 甲1人 | 6,320 | 6,150 | -170 |
| 299,000〜302,000円未満 | 甲2人 | 4,700 | 4,530 | -170 |
| 299,000〜302,000円未満 | 乙 | 53,600 | 53,200 | -400 |
| 398,000〜401,000円未満 | 甲0人 | 15,650 | 15,320 | -330 |
| 398,000〜401,000円未満 | 甲1人 | 12,430 | 12,080 | -350 |
| 398,000〜401,000円未満 | 甲2人 | 9,190 | 8,850 | -340 |
| 398,000〜401,000円未満 | 乙 | 88,700 | 88,300 | -400 |
| 500,000〜503,000円未満 | 甲0人 | 28,190 | 27,520 | -670 |
| 500,000〜503,000円未満 | 甲1人 | 21,730 | 21,040 | -690 |
| 500,000〜503,000円未満 | 甲2人 | 17,520 | 17,180 | -340 |
| 500,000〜503,000円未満 | 乙 | 145,700 | 145,300 | -400 |
月額表で、令和8年分の1つの行にそのまま当てはまる行は2,117件ありました。甲欄は1,432件が下がり、456件が同じ。乙欄は203件が下がり、26件が同じでした。上がった行はありません。甲欄でいちばん大きく下がったのは690円です。
日額表でも上がった行はなく、甲欄の下がり幅は最大30円、丙欄は最大56円でした。
740,000円以上と乙欄の計算式
月額表は740,000円から上が「表」ではなく「計算式」になります。740,000円ちょうどの税額は、甲欄・扶養0人で71,680円 → 71,000円、乙欄で259,200円 → 259,000円です。
乙欄の計算式は、令和9年分では「740,000円を超え1,720,000円未満」が259,000円+740,000円を超える金額の40.84%、「1,720,000円を超える」が659,300円+1,720,000円を超える金額の45.945%です。
令和8年分は、740,000円を超え1,710,000円未満が259,200円+40.84%、1,710,000円を超えると655,400円+45.945%でした。区切りの金額も変わっています。
甲欄の計算式の率(20.42%・23.483%・33.693%・40.84%・45.945%)の並びは令和8年分と同じです。区切りの金額は1,710,000円から1,720,000円に変わり、もとになる「その金額ちょうどの税額」も変わっています。CSVでは区分「計算式(超え・未満)」の行に、もとの税額と率を両年分入れています。
ファイルの列
| 列 | 中身 |
|---|---|
| 区分 | 表の行(以上・未満)/最初の行(未満のみ)/その金額ちょうど/計算式(超え・未満) |
| 以上・超え(円)・未満(円) | 行の範囲。計算式の行は「超え」と「未満」。最後の計算式は未満が空欄 |
| 欄 | 甲0人〜甲7人・乙(日額表は丙も) |
| 令和9年分 税額/令和8年分 税額 | 表に書かれた税額。乙欄の最初の行のように率で書かれている所は空欄にして備考に原文 |
| 計算式の基準額・率 | 計算式の行だけ。「基準額+超える金額×率」で税額を出す |
| 差額 | 令和9年分−令和8年分。令和9年分の行の範囲が令和8年分の1つの行に収まるときだけ |
| 令和8年分の当て方 | 「同じ範囲」「令和8年分の◯円以上◯円未満の行」「範囲が複数の行に分かれる」など |
最初の行(月額表は111,000円未満)は、令和8年分では105,000円未満の行と、それ以上の何行かにまたがるので、差額は空欄にしています。
XLOOKUPで税額を引く
エクセル版の「月額表 令和9年分(横)」シートは、A列=以上、B列=未満、C〜J列=甲0〜7人、K列=乙です。B2に社会保険料等控除後の金額、C2に扶養親族等の数(0〜7)を入れたとします。
=XLOOKUP(B2,'月額表 令和9年分(横)'!$A$2:$A$230,INDEX('月額表 令和9年分(横)'!$C$2:$J$230,0,C2+1),"",-1)
最後の -1 は「B2以下でいちばん近い値」を探す指定です。たとえば B2 が 200,000、C2 が 1 なら、199,000円以上201,000円未満の行の甲欄1人の税額が返ります。乙欄なら INDEX の部分を K 列にします。
=XLOOKUP(B2,'月額表 令和9年分(横)'!$A$2:$A$230,'月額表 令和9年分(横)'!$K$2:$K$230,"",-1)
範囲は230行目まで(表の最後の行)です。このシートは740,000円未満の表の行だけです。740,000円以上と、乙欄の最初の行(3.063%)は計算式なので、縦長シートの計算式の行を見て別に計算してください。
使う前の注意
- 扶養親族等が7人を超える場合は、7人の税額から1人ごとに控除します(月額表1,610円・日額表50円)。従たる給与についての扶養控除等申告書がある場合の控除も同じ金額です。この部分はファイルの行には入れていません。
- 扶養親族等の数え方(源泉控除対象配偶者・障害者の加算など)は国税庁の「税額表の使い方」で確かめてください。
- 賞与は、前月の給与がない場合や、賞与が前月の給与の10倍を超える場合は算出率の表を使わず、月額表で計算します(表の備考どおり)。
- 入れているのは国税庁のページの月額表・日額表・賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表だけです。同じページにあるそのほかの表は入れていません。
- このファイルは国税庁の表を加工して作ったものです。給与の支払いに使う前に、国税庁の原本(PDF・エクセル)と合わせて確認してください。
よくある質問
12月分の給与を1月に払います。どちらの表ですか?
1月1日以後に支払うべき給与なので、令和9年分の表です。国税庁のQ&A(Q1-1・Q4-1)の書き方が「支払うべき給与」になっています。
防衛特別所得税のぶんを、表の税額に足す必要はありますか?
ありません。令和9年分の表の税額に、防衛特別所得税相当額と復興特別所得税相当額が含まれています。
令和8年分より税額が上がる人はいますか?
令和8年分の行とそのまま比べられる月額表・日額表の行では、上がった行はありませんでした。ただ、給与や扶養の状況が変われば当然変わるので、個別の金額は表で確かめてください。
年収の壁や給与所得控除後の金額も知りたいです
年収の壁 一覧と給与所得控除後の給与等の金額の表にまとめています。
出典・データの時点
- 国税庁「令和9年分 源泉徴収税額表」(月額表 01-07.xlsx・日額表 08-14.xls・賞与 15-16.xls と各PDF、2026年10月31日取得)
- 国税庁「令和8年分 源泉徴収税額表」(01-07.xls・08-14.xls・15-16.xls と各PDF、2026年10月31日取得)
- 施行日:国税庁「令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A」(令和8年5月)Q1-1・Q4-1
- 防衛特別所得税:国税庁「令和9年分 源泉徴収税額表(表紙)」、「令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし」
- 国税庁の利用規約(公共データ利用規約 第1.0版)にしたがい、出典:国税庁ホームページ(上記URL)。「令和9年分 源泉徴収税額表」「令和8年分 源泉徴収税額表」(国税庁)を加工して作成。
- エクセルからもう一度値を読み直し、PDFの数字・CSV・エクセルの全セルと、このページの数字が一致することを確かめています。

コメント